テーマ型小論文2つの書き方

テーマ型小論文の書き方にはこの2つのパターンがある。

・結論説明型 ・現状分析型

結論説明型

結論説明型は自分に関するテーマなど、答えが簡潔に答えられるテーマのときに使う。

(例)私の尊敬する人 私を変えた一冊 最近気になった話題

これらテーマに対して、まずズバッと答え(結論)から書き始める構成だ。

私の尊敬する人→私の尊敬する人は母親だ。

私を変えた一冊→私を変えた一冊はフランツ・カフカの『変身』だ。

最近気になった話題→私が最近気になった話題は多発する高齢ドライバーの事故である。

結論を書いたあとでその理由について、詳しく説明していく。そのため結論説明型だ。この書き方の利点は述べたいことが明快で、内容もブレづらいことにある。

現状分析型

現状分析型ははじめにそのテーマの現状について触れ、課題や問題点を分析しながら解決策(自分の意見)を述べていくという書き方だ。テーマに対する答えを一言で述べづらい場合に使う。

(例)・大型ショッピングモールの功罪(功罪とは良い点、悪い点)

・スマートフォンの普及で高校生はどのように変わったか

・離島や限界集落における医療についてあなたはどのように考えますか

「大型ショッピングモールの功罪は~だ。」と一言で述べるのは難しいので、このように書き出すとスムーズになる。

 大型ショッピングモールの進出は目覚ましい。いまや日本各地にあり、大都市やその郊外だけでなく、田園地帯のなかに突如巨大ショッピングモールが現れるということさえある。

まずはじめに大型ショッピングモールは現状どのような状況かを述べる。そして、そのあと功罪について分析していくという展開だ。

 スマートフォンの急速な普及により、高校生がスマートフォンを持つのも当たり前となった。私の所属する剣道部でも昨年度から練習や試合の集合場所など連絡事項はスマートフォンのアプリで行っている。

スマートフォンの問題テーマだと、いま高校生にとってスマートフォンはどのような存在なのかという現状報告から入る。それを踏まえて、どのような影響を与えているか、何がどのように変わったのかを分析していくという流れになる。

両パターンとも使えるテーマもある

単刀直入に答えることも、現状から入ることもできるテーマもある。

(例)飲食店は全面禁煙にすべきか

①私は飲食店は全面禁煙にすべきだと考えている。

②2020年の東京オリンピックを契機に、政府は飲食店の全面禁煙の方針を打ち出している。

①はテーマに対する答え、つまり結論から入る書き方、②は飲食店における禁煙の流れの現状から入っている。このような場合どちらが正解ということもないので、自分の書きやすいほうで書けばよい。ただ各々の書き方には特徴があるので、その点は考慮しておきたい。

[結論説明型]

長所:書きやすくわかりやすい。主張も最後までブレづらい

短所:結論から入るので字数が短めになる。様々な分析を述べるには不向き

[現状分析型]

長所:論を深めるのに向いている。字数を多くしやすい。

短所:気をつけないと、全体として何を述べたいかわかりづらくなる。

大切なことは書き始める前に全体の構成について考えることである。結論説明型、現状分析型のどちらを使い、何をどのように書いていくのか構想を練ってから書き始めよう。

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