小論文の上達法

小論文を上手に書くためには

では、小論文はどう学べばよいのか。

「どうやったら小論文がうまく書けますか?」

このようなことを高校生からよく聞かれるが、答えはこれしかない。

 小論文を正しく学ぶこと

日本語の文章なのでなんとなく書けそうな気がするのはわかるが、世の中そう甘くはない。結局のところ、あらゆる教科やスポーツ、芸事と同じで、小論文とは何か。何を書くことが求められているか。どのような文章がよい小論文なのか。小論文で高得点を得るためには何が必要か。このようなことを理解し、構成について学び、知識を蓄え、書く練習をしなければ、簡単な問題や自分の得意とするテーマのときに、たまたまうまく書けることはあっても、真の実力はつかない。

小論文は正しく学べば飛躍的に上達する

とはいえ「小論文なんてやったことない」「いまからやって間に合うの?」と焦る人もいるだろう。

だが、そう焦ることはない。

2013年に発行し、映画化もされた『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称ビリギャル)という作品を知っているだろうか。この作品で主人公さやかちゃんが現役合格した慶應義塾大学総合政策学部は、受験科目が2科目(選択次第で3科目)しかなく、うち1つは小論文だ。わずか1年少しという期間に、受験のスペシャリストである塾の先生から小論文を学ぶことで、さやかちゃんは私大の最高峰レベルである慶應に合格するまで成績を上げたわけだが、こと小論文においてはそう驚くことでもない。

小論文を日ごろからまめに勉強している高校生は極めて少ない。他の科目と違って、学校にも塾にも専任の先生はいない。そのため小論文がずば抜けて上手という高校生も、ごく稀にしかいない。つまりある程度努力すれば、ゴボウ抜きも可能ということだ。

書く練習や必要な知識を得ることはもちろん必要だが、小論文にはコツがある。コツさえ覚えれば、それほど時間をかけずに、成績を飛躍的に上げることも不可能ではない。大切なのは闇雲に勉強することではなく、小論文の特性を理解し、正しく学ぶということだ。

就職にも小論文は必要

自分は就職するから、あるいは専門学校へ行くから小論文は必要ないと考えている人もいるだろう。だが、そのような人にも小論文は必要だ。

企業や公務員の就職採用試験では履歴書やエントリーシートで志望理由・自己PRなどを書くが、これも小論文の一つだ。書類選考の大きな材料であり、面接の際の資料でもある。これらも小論文の書き方を学ぶ・学ばないで大きな差が出る。

就職しても日報、報告書、企画書、提案書、始末書、ビジネスメールなど文章は日常的に使う。

ところが、現行の日本の教育システムでは学校行事の思い出や読書感想文など文章を書かかされることはあっても、文章の書き方そのものを学ぶ機会は驚くほど少ない。だいたいが原稿用紙の使い方や表記・表現レベルで終わってしまう。小学校の先生も中学校の先生もそんなこと誰からも教わっていないからだ。そのため文章の書き方を学んだ人と学んでいない人で大きな差がつく。

高校で小論文を学ぶことは将来の糧となるまたとない機会だ。

この『高校生のための小論文の書き方』を熟読して、入試や就職試験はもちろんのこと、小論文・文章がこれからの人生における大きな武器になるよう学んでもらえたら幸いだ。

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